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  • 文学部哲学科
  • 哲学専攻

杉山 直樹 SUGIYAMA Naoki

フランス哲学 / 教授

1964年生まれ

自己紹介

四国で海とか船とかを眺めながら育ちました。今でも海岸で時間を過ごすことをとても好みます。もともと敏捷さとか軽快さからはほど遠い人間でしたが、最近はますます動作が遅くなっていることを自覚します。先日は学生さんに「友達が先生のこと駅で見かけた。すごく動きがゆっくりだったって。」と報告されてしまいました。ええ、分かっていますとも…。

研究分野

19世紀以降のフランス哲学を一応の守備範囲とします。中心になるのはベルクソンという哲学者です。ベルクソンは「便利」な哲学者でして、そこからさらに昔の哲学を振り返ることもできますし、また現代哲学へと考察を進めることも容易です。ここを出発点として、哲学の歴史の中に記されているさまざまの問題と論争をいわば発掘・調査しています。現代哲学のヴィヴィッドさにも魅力を感じますが、最近は、古ぼけて見えるものにも案外生き生きした輝きが見出されるものだと思うことが少なくありません。

所属学会

日本哲学会 日仏哲学会 日本現象学会 他

主要著書・訳書

『ベルクソン 聴診する経験論』創文社2006年『ベルクソン読本』(共著)法政大学出版局 2006年 「J.S.ミルとフランス・スピリチュアリスム」『学習院大学研究年報』No.50,2004年 「ラヴェッソンという鏡像」『徳島大学総合科学部人間社会文化研究』No.9, 2002年 「自発性を飼い馴らす──フランス・スピリチュアリスムへの一視角」『フランス哲学・思想研究』No.6, 2001年 他

担当の講義および演習

学部の授業では、哲学史の基本を踏まえながら、フランス語や英語などの文章を読む力を養うことを第一の目標にしています。大学院では、哲学の歴史の中からテクストを取り上げて、参加者のみなさんがそこから何をすくい取ることができるか、そうした力量を高めるための訓練を行っています。

趣味・特技等

よく分からない油絵なぞを描くのは身体的に楽しいものですが、最近はあまり時間をとれていません。授業プリントのイラスト描きに堕落しています。

私のゼミで学ぶ人たちへ

学部生の方には、せっかく哲学科に入られたのですから、しつこく哲学してほしいと思います。何も深刻な顔をして悩むことはありません。一人きりで考えることも必要ですが、自分に閉じこもることもまたありません。幸いなことに、すぐれた思想家・哲学者が(時に謎のように)残してきた恐るべき思索と思想が私たちには残されています。そこには、学ぶべき貴重な教えがあり、驚くべき思考の冒険がたくさん、本当にたくさん、含まれています。みなさんの前には、まだあなたの味わったこともない選りすぐりのごちそうが山と積まれていると言っていいでしょう。ただ、あわててはいけません。便利なグルメガイドの言いなりになって、ろくに料理そのものを味わいもせずに右往左往したりすることのないように、自分の口に合うか確かめながら。でも結局味わうのはあなたです。おいしいものに出会うといいですね。それから、いい友人にも。

大学院生の方には、「研究者」であることをさらに求めます。そこではたぶん私は、とても厳しい教員であることでしょう。あり得ない誤読やいいかげんな思いつき等々は極めて冷淡に捨て置かれるはずです。でも、そうやって登ったところからしか見えないこともあります。私自身、この自分がどうかな、と思いもしますが、まあともかく、一緒に登ってみましょう。

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